[短編]親友のいる皆さんへ
あれから1時間、返事はない。


私は桃の家に行く。


メールに書いた。


【ピンポーン  ピンポーン】


「はい」


「あの、佑です」
 

 もう、この家では名前を名乗れば通じる存在。


私はなれた足取りで桃の部屋に向かった。


私はノックもせずに中へ入った。


「ゆ、佑・・・」


「桃、あんたなんで学校来ないの?」


 桃は黙った。そして泣き出した。


「だって、佑、彼氏ができる前は私と遊んでくれたのに、私が佑のこと誘っても、
 彼氏とデートって言ってたじゃん!私、悲しいよ・・・」


 確かに。私は彼氏とのデートとか言って、最後に遊んだのは、確か・・・


思い出せない・・・


「だから、あいつを体で落とした。もしかしたら、そうしたら前みたいに佑と遊べるかも って」
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