初恋メランコリック




「あーっ、ちーちゃんじゃん!ねぇ茉奈知らない?」




「え?俺っち今帰ってきたばっかなんだけど。」





リビングから飛び出してきた光輝

まだ茉奈ちゃんを探しているらしい
葵から聞いてなかったか…





「光輝、茉奈ちゃんなら凛のトコにいるんだってよ?」





「えっ、まじでか!ありがと湊、俺いってくるっ」





「あー待ってよ、こーちゃん!俺もいくから!!」






そう言うと、光輝と千尋は2階へ駆け上がっていった


参ったなぁ…
これじゃ凛がますますダウンしてしまう



俺はそう思いながら、壁に背中を預ける

すると、





「いひゃぁぁぁぁあああ!!?」






なんて間抜けな叫び声なんだ


これは千尋の叫び声に違いない
こんな間抜けな叫び声をあげるのは、やっぱり千尋しかいない


光輝だとしても、もっと可愛げがある

帰ってきて早々、一体何をしでかしたんだ…
しかもこんな短時間で



俺は多少呆れながら、凛の部屋へと向かった



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