初恋メランコリック





あたしはテーブルのイスへと座ろうとしたら、いきなり後ろから手を掴まれた


千尋だ。

あたしは思わず千尋に振り返る







「ちょっと何、千尋?あたしご飯たべるんだけど…」






「いや、茉奈ちんって……ーーそんなに甘かったっけ……」







そう言葉を濁す千尋は、いつもと違って真剣な表情で

不覚にも内心ドキッとした事なんて、教えてあげないけど






「甘い?何が?」





「あっ、いや……えっと…」







そう言って俯いた千尋に、あたしは益々わけが分からなくなる

こいつもまさか不思議ちゃんなのか?



そう思っていると、千尋がパッと顔を上げた

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