初恋メランコリック
千尋、ちょっと黙ろうか
みんなウザがってるよ…
「ちーちゃん、いつになく元気だよね!」
「あぁ、さすが俺のこーちゃん!分かってくれるのは、光輝だけだよ!」
光輝君だけは違った
何あの子、めっちゃイイコなんですけど。
優しすぎでしょ、あれ
涙出てくるレベルなんですけど
「ほら、みんな。茉奈ちんに自己紹介してー、はいあーちゃんね!」
光輝君の言葉であーちゃん、そう呼ばれたさっき千尋を蹴った本人が動いた
「…速水 葵。葵でいいから。よろしく」
そう、簡単に自己紹介した葵
「よ、よろしくお願いします。」
「じゃあ次は凛!」
光輝君が指差した先を見る
すると、窓際に腕組んて目を伏せている美少年がいた
ミルクティー色の髪は軽く前下がりで、長めの前髪からはパッチリとした二重の瞳が隠れていた
女の子みたいに綺麗な顔してんなー、この子
「……加賀美 凛。凛でいい。一つ下の高1。」
「よろしくお願いします」