初恋メランコリック
「…んじゃあ、行こっか!」
二カッと千尋が笑いながら、あたしの顔を覗き込んだ
「うん、よろしく」
そう言ってあたしは千尋の後ろをついて行く
すると、
「…茉奈、」
ふいに、後ろから名前を呼ばれた
振り向いて見ると、あたしを呼んだ張本人の葵
あぁ、いつみても綺麗な顔してるんだな
そう思いながら、あたしは返事を返す
「は、はい!なんでしょう!?」
「…千尋に襲われないでね。千尋、変態だから。」
「おい葵ぃぃ!?なにいっちゃってんの君!!」
「ホントは違う奴に頼みたいけど、みんな用事があるから。…千尋、暇人だから」
「何気に失礼な事言っちゃってるよね?わざとなの!?それってわざとなの!?」
「…じゃあ気をつけてね、茉奈。また後で」
「うん、また後でね!」
「え?なに、俺の話無視?」
千尋を完全スルーして、手を振る葵
あの人マイペースだな