初恋メランコリック
やっと早乙女さんのオムライス事件が解決したようだ
被害者たちの辛味もおさまったようで、みんな安堵の表情を浮かべていた
「茉奈ちん茉奈ちん、ここおいでー」
「うん?」
そう言って光輝くんがソファに座っている自分の膝の上をポンポンと叩きながら、あたしを呼ぶ
あたしはそこに座らなきゃいけないのかな、と思い、光輝くんの膝の上にちょこんと遠慮しながら座った
「ごめんね、重いでしょ」
「ううん、全然!茉奈ちん軽いねー」
あぁ、そんなお世辞言ってくれるのはやっぱり光輝くんだけだ
あたしはこの子が天使のようで、仕方がない
「…って、オイィィィ!?ちょっとコレなんかおかしくね!?ちょっと茉奈さん、それはダメでしょ!」
いきなり大声を出す千尋にあたしはビクっと肩を上げた
「ちょっとなに、千尋。いきなり大声出さないでよ、お陰であたしの心臓さんが止まっちゃう所だったじゃんか…」
「いやいや、茉奈ちん。そこのこーちゃんより女の子扱い上手いさすがの俺っちだって、あなたの行動には俺の心臓さんも思わず止まっちゃいそうな勢いでしたよ」