初恋メランコリック





ていうか、あたしがこのあくまでもVIP組の人達と同じ寮だなんてバレたら、ものすごい事になるんじゃないか?



そう考えると、あたしは真っ先に思うことがあった



安心して学校生活を送るにはなるべく学校では関わらないようにしよう、と


だけどそんなあたしの考えを、見事に打ち壊すKY野郎がいる事を忘れていた


「あっれ、茉奈ちんじゃん!ここのクラスだったんだ?茉奈ちんも俺らとサボんない?やっぱ女の子いないとつまんないからさー」



この野郎!!

ふざけてんのかこのエロの塊が!!
お前のおかげでさっきまでキャーキャー言ってた女子の皆さんが、あたしをめっちゃ怖い目つきで睨んでるよ!


「…あ、茉奈。今日の夜ご飯会議するから、ちょっときてよ」



おいそこのマイペース!!

ちょっと黙っててくれよ
夜ご飯会議とかどうでもいいよ!
あたし今日は麻婆豆腐な気分なんだよ!


するとちょうど前の席の…誰だっけ?
まぁいいや、名無し君があたしに振り向いた


「……なに。」


あたしが不機嫌そうにその名無し君に話し掛ける


「いや、お前って…実はVIP組の皆さんと仲良しだったんだな!」


黙れェェェェェ!!

お願いだから誰も喋んないで!
しかも名無し君、キミ何言っちゃってんの!?


おかげでさらに女子の方々に、火ィつけちゃったじゃん!
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