初恋メランコリック




目の前にいる紳士は、あたしにVIP組に入れという過酷な試練を与えました





周りの反応を見てみる



まず千尋。

千尋は何やらクルクルと回る椅子に座り、携帯をいじって遊んでいた

なんて緊張感の無さだ、ヤツは



葵は窓側の壁に背を預けて、ダルそうな表情でしかもこの話をする事を知っていたかの様な顔で、こちらを見ていた



光輝くんは、キラッキラな眼差しであたしを見ていた
まるであたしにVIP組に入れというような眼差しだ




みんな無言なのは、あたしの答えを待っているように感じるのは、あたしだけでしょうか?


だって、そんなあたしにとってはめちゃくちゃ大事な事だぞ
それを聞いてすぐ「ハイ、別にイイっすよ」的なノリでOKできるほど、あたしの神経図太くないし




参ったな
どうすればいいのか


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