初恋メランコリック


「うーん….あんま美味しくないかも」


「他に何入れよっか?」



あたしは今、葵と二人でお粥の味見をしている途中

だけどあんま味がしないというか…
なんか微妙な味に仕上がっていた


凛は心配して部屋からリビングのソファに寝っころがっている


あたしと葵はお粥の鍋を見つめながら、何入れようか迷っていた

すると、梨紅がどこからかビールを持って来てそのビールをお粥の鍋の中にドバドバと入れだしたのだ




「ちょ、何お粥にビール入れてんですか!!梨紅、酔っ払ってんの!?」


「えー?だってたまご酒もお酒入れるじゃん。」



え?
そういう問題?

当たり前の様にビールを入れ続ける梨紅

あたしはそれを止めようとするけど、無駄だ
すると、葵が



「梨紅先輩ー、ビールって元気になる成分とか入ってるんですか?」


「うん、入ってる入ってるっ!」



いや、入ってねぇよ。

何ノリに乗って変な事聞いてんだよ、葵!!
梨紅もノリノリで答えるなよ!!




「大人はさ…何か辛い事があるたび、お酒に助けられて来たんだからさ」


「つっこみにくいわ!!」



何ムダに哀愁漂わせておっさんみたいな事言ってんの、この人!?

しかもどっからビール持って来たんだ。
めちゃくちゃ法に触れてんじゃん!!




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