初恋メランコリック



なんとか梨紅を落ち着かせて、再びお粥の鍋を見つめる

なんというニオイだ
臭いだけで、お粥の味が予想できた



「もーどうすんの?絶対まずいよ、これ……」


「風邪ひくと味わかんなくなるらしいから、ここは凛たんの風邪が治らない事を祈ろう!!」


「祈るな!!」



なんか梨紅が怖い

でも葵の言うとおり、まずそう
お粥にビールってまず無いじゃん?


そう考えていると、梨紅が可愛らしい声で何やらひらめいたらしい



「じゃあ、他の調味料で味調えればいいんじゃないっ?」



……確かに。
それならビールも誤魔化せそうだ

アルコールが入ってることには変わりないけど


あたしも葵も賛成し、梨紅は醤油のビンやマヨネーズなどを両手に持った
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