いちご〜幼なじみ恋愛〜【完】
「裕介くんどこに行くんだろ」



隣にいた空遥が言った。




「どうしたんだろ。裕ちゃん…」



あたしがそう言うと空遥があたしの方を向いた。




「チャンスだよ!陽向!」



空遥が真剣な表情で言った。




「えっ?」



空遥が言っている意味がよく分からないのはあたしだけかな?



「だーかーら!行ってきなよ!好きなんでしょ!?」



空遥はあたしをくるりっと回転させて音楽室のドアがある方を向けさせると、背中を押した。




「行ってこい!」




あたしはその言葉とともに走り出した。




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