白い手紙  ~ 二つの心~





 その腕を握り締めてやろうとする途中、

 空が、ケンカを止めてくれた。



「やめてくださいっ!夜光君はなにも

悪くないでしょ!?自分の怒りを人にあて

ないで――...」



「邪魔だ。どけ!」



 ドカッ―――!!




 男に足をけられた空を俺は呆然と

 見ていて、はっと我にかえった。




「いっっ...!!」




「....おい」




 低い声で、鋭い目つきで、睨んだ。




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