白い手紙 ~ 二つの心~
「これはっ――...!これは、私の口癖
なので...」
ほう...そうくるか。
じゃ、カマをかけてみるとしよう。
「では、洋子さん。最後にもう一度だけ
言います。時雄さんを殺し、由一さんも
殺した犯人は、あなたしかいない!」
「だから!なぜ私が犯人なんですか!
犯人と言うなら証拠があるんですか?」
洋子さんがはじめて怒った顔をした。
「証拠ならあります」
フッ。
かかったな?
左のポケットからさっきの証拠品を
取り出す。
「―――っ!それは...?」
「あなたが一番知っているものですよ」