白い手紙 ~ 二つの心~
「ねえ、夜光さん!夜光さんってば!」
「.....っ!なんだ?」
「もう。今さっきからぜんぜん聞いて
ない!」
ぼーっとしながら歩いていた。
もう今さっきから空たちのことが
気になってしょうがない。
「...って言うか、お前誰だっけ?」
「...昔の冗談ですか?日向ですよ!」
(もう!ちゃんと聞いてます!?)
はっとした。
あのころの空を思い出したからだ。
「おいお前」
いい。あいつのことは忘れろ。
思い出すな。
自分に言い聞かせる。