白い手紙 ~ 二つの心~
PM23:24
もうこんな時間か。
部屋に飾ってある時計をちらっと
みるとひとつため息をついた。
「...眠れない」
いつもは薄暗い夜が、今日は月で照ら
されていてとても明るいから目がなか
なか眠くならない。
外の空気でも吸うか...。
障子のドアをスーッと開けて
スーッと閉じる。
「.....綺麗な月だな」
まるであの日のようだ。
もう、あの頃がすごく昔に起こった
ことのように見える。
「あ....起きてたんだ」
振り向くと、そこには空がいた。