白い手紙 ~ 二つの心~
「っ――!!いや、なんでもない」
ふいっと私から顔を背ける。
後ろから見る夜光の背中はでかくて
男の人の体で、たくましく見えた。
それに――...。
「こっちみるな」
夜光の手が私の目を押さえていて
夜光の顔がまともに見れない。
「み、見えないよ...!」
「...見られなくないんだ」
どきどきと、夜光の今の顔がみたい
という思いが重なって私はますます
みたくなってしまう。
「夜光君。見ないから手、離して?」
「.............離したら、見るだろ?」
う。バレてます?
「だって...夜光君のそんな姿、滅多に
見られないし?」