人貸し屋 外伝



治療をしてしばらくしてから

着物の女が目を覚ました



「おーい、大丈夫かぁ?」



「・・・・・・ここは?」



澄んだ声で言いながら

辺りを見渡す女



「ここは俺の家。

 お前、人の家の前で

 勝手に倒れるなよ。馬鹿」



「・・・そうですか。

 治療していただき、助かりました」



女が体をあげ、

深々と頭を下げる



「もう大丈夫か?」



「おかげさまで。

 このご恩は一生忘れません」
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