人貸し屋 外伝



私には、それしか出来ない

これ以上、夜と昼を《人貸し屋》に

閉じ込められない



「・・・俺は、何も出来ないし、

 何か言える立場でもないけど・・・

 人貸し屋・・・零は、それでいいのか?」



真剣な瞳の中に私が映る

私は小さく、微笑みながら頷いた



「それで、慧さんに最後の

 お願いがあるのです」



「お願い?」



「――瓶の蓋を閉めてください」



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