人貸し屋 外伝
「・・・主が俺のものになるなら」
ニヤリと笑いながら
夜が抱きしめてくる
「・・・それはないですね」
そう言って夜の腕の中から
すり抜けた時・・・
「すみませーん・・・」
お客が来た
「あら?
ここはまだ森の中・・・」
私が《そう思わなければ》
この屋敷は街に出ることはない
と言うことは
元に建っていた森の中にあるはず
人間が来るはずはないのに・・・
職場へ向かうと
2人の男が立っていた
1人はお年寄りで・・・
優しそうな眼をした人間
もう1人は
好青年というか、爽やかな
雰囲気を持った青年だった