人貸し屋 外伝
「あ、愛人の方でしたか・・・」
「愛人じゃねえし」
「それは失礼しました。
昨日、夜中に迷子になってしまい
近くの部屋の、この布団に
潜り込んでしまって・・・」
「おい、聞いてんのか・・・って、は?」
照れくさそうに頭を掻く男
屋敷内で迷子?
主は《そう言う風にしてない》はずだ
「俺、よくなるんですよ。
方向音痴?みたいなもので・・・」
「・・・そうみたいだな」
呆れてため息も出ない・・・
「あ、そうだ!
この屋敷案内してくださいよ」
「俺、ここ初めてなので」
「断る。俺はそんなに優しくない」
「あ、そうっぽいですね」
「・・・ふざけてんのかてめえ」