人貸し屋 外伝

神楽 弐

☆カグラside



戸を叩いて、中に入ると

中はたくさんの瓶とソファが

異様な雰囲気を醸し出してあるだけだ



「・・・誰かいませんか?」



人の気配がない屋敷

中に入っても、誰も出てこない



「・・・あら?

 お客様でしょうか」



「・・・っ!」



後ろから声をかけられて

慌てて振り向くと、着物の女の人が

似合わない買い物袋を提げて

首を傾け立っていた



「す、すいません!

 誰かいるかと思って・・・」



慌てて謝ると女の人は

小さく微笑んだ



綺麗な人・・・



「謝ることはありませんよ。

 それよりどうぞ、中へ・・・」



女の人に促されて中へと入る

するとさっきは感じなかった

甘い香りが香ってきた



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