人貸し屋 外伝
「少し、待っていてください。
荷物を片してきますので」
そう言って黒髪の女の人は
屋敷の奥へと入っていく
私はソファへと腰かけた
しばらくすると、
女の人が黒猫を抱えて戻ってきた
「可愛い・・・」
毛並みの綺麗な黒猫
灰色の目
可愛い・・・
「夜と言います。
一応、男なので可愛いというと
怒ってしまいますよ?」
「・・・・・・男?」
オス、じゃなくて?
「それで、アナタが貸してほしい
人は・・・誰ですか?」
「貸してほしい人・・・
そんな人、いません」