人貸し屋 外伝



「・・・渡辺 神楽。

 貸してほしい人なんて、いない」



「そうですか・・・

 それは残念です。死んだ人でも

 人気の芸能人でも、貸せましたのに」



「・・・死んだ人でも?」



零の言葉に反応すると

零は小さく微笑んだ



「はい。死んだ方も

 私にはお貸しできますよ?

 誰か、心当たりがあるようですね」



「・・・1年前、母さんが死んだの

 しかも、自殺で。

 何で自殺したのか母さんに聞きたい」



そう言うと零は小さく頷いて

赤い瓶を取り出した



「これをどうぞ。

 アナタの欲しがっていたものです

 期限は・・・アナタの場合、

 1日でいいですね。

 明日の夕方返しに来てください」



「・・・私は、瓶がほしいなんて

 一言も言ってないですけど!」



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