人貸し屋 外伝
「・・・来ると思いましたよ」
小さく微笑んで、
神楽さんに言う
「かあ、さんを・・・
もう一度、貸してください」
息が続かない中で
神楽さんはそう訴えてきた
そんな神楽さんに
小さく首を横に振った
「・・・それは、叶えられません」
「何で!?わたしはまだ、
母さんとちゃんと話してない!」
「・・・そんなこと、私には
関係ないことだと思いますが?」
そう言って屋敷の中に入る
「最低!
アンタなんか死んじまえ!」
その言葉に振り返り
小さく、笑った
死んじまえ
久しぶりに聞いた言葉
「・・・・・・どうぞ、中へ」