人貸し屋 外伝
「・・・なんとまぁ、人間らしい
いい考えでありますね」
少しの間があり、
そう言った零は寂しそうな顔をした
・・・ような気がした
「・・・・・・え?」
「いえ、何でもありません。
瓶を返していただきませんか?」
「・・・瓶?」
ポケットから赤い瓶をだし
零に渡す
「・・・目を、瞑ってください。
こういう場面は、見るモノでは
ないかと思います」
私にだけ言うように
小さく微笑みながら零は言った
私は小さく目を瞑る
「・・・神楽、楽しく生きて
アナタの名まえは、
そう言う意味でつけたのだから」
母さんの、温かい言葉が聞こえる