人貸し屋 外伝
「・・・そうですか。
それなら私が出ていきます」
笑顔のまま、そう続ける
主様はそのまま屋敷を出た
え、マジで?
なんで?
・・・俺、何かした?
追いかけたいけど
何か言われそうで・・・
また、突き放されそうで・・・
また、捨てられそうで・・・
怖くて、動くことも
出来なくなった
「・・・・・・バカ、零」
夜はそう言って
屋敷の中へと足を進める
その後ろ姿は怒りや悲しみが
入り混じっていた