赤いカスミソウ
そうやって考え込んでいると駿先輩はスッと立ち上がった。


「よしっ!!そろそろ行くか。」


「はい?」


この後出かける予定もなかったはずなのにいきなり外出を提案された俺は当然意味が分からない。


「いきなりなんっすか?つか、どこに?」


「俺の彼女んトコ。」


「は?」


「正しくはいつものファミレス。」


「なんで俺も……つか行くなんて言ってないんっすけど……」



そんな俺の意見は無視され、俺は駿先輩に近所にあるファミレスへと(強制)連行されることになった。



――――――――


連れて来られたファミレスは外から見ても夕方というせいもあってか学生で溢れていた。


「駿先輩、いきなりすぎてほんっと意味分かんないんすっけど?」


そんな状況もお構いなしに駿先輩はファミレスの中へと足を進める。


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