赤いカスミソウ
藤咲。嘘だよ。私が君をぶっ飛ばせるわけないよ。
(だって私は)
彼は知らない。
私が誰を好きなのかなんて…
――――――――
放課後
誰もいない教室で私はいつものように窓際の席へと足を運び、そこから見えるグラウンドに目を映す。
見えるのは元気にボールを追いかける、藤咲の姿。
その姿を見るだけで自然と笑みが零れて来る。
「………好きだよ。」
素直になれない私は静かな教室で決して本人を前に口にすることのない想いを言葉にした。
小さく呟いた声は当然グラウンドにいる藤咲には聞こえるはずがない。
わかっているのに、気付かない藤咲に追いかけられるサッカーボールにまで嫉妬してしまう私は本当に馬鹿だ。
そんな気持ちを押さえて本を読もうとするけど、結局は外へと眼が行ってしまう。
中から眺める外は私には眩しすぎる。
グラウンドを囲うフェンスの周りには沢山の女の子。
サッカー部は人気かなりあり、毎日女の子達に囲まれている。
女の子達は日々皆それぞれの想い人を応援している。
「…あ…っ…」
(だって私は)
彼は知らない。
私が誰を好きなのかなんて…
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放課後
誰もいない教室で私はいつものように窓際の席へと足を運び、そこから見えるグラウンドに目を映す。
見えるのは元気にボールを追いかける、藤咲の姿。
その姿を見るだけで自然と笑みが零れて来る。
「………好きだよ。」
素直になれない私は静かな教室で決して本人を前に口にすることのない想いを言葉にした。
小さく呟いた声は当然グラウンドにいる藤咲には聞こえるはずがない。
わかっているのに、気付かない藤咲に追いかけられるサッカーボールにまで嫉妬してしまう私は本当に馬鹿だ。
そんな気持ちを押さえて本を読もうとするけど、結局は外へと眼が行ってしまう。
中から眺める外は私には眩しすぎる。
グラウンドを囲うフェンスの周りには沢山の女の子。
サッカー部は人気かなりあり、毎日女の子達に囲まれている。
女の子達は日々皆それぞれの想い人を応援している。
「…あ…っ…」