赤いカスミソウ
物語は進みだす
あの物語の主人公は
この時どんな気持ちだったのかな…
side・慧
「……ひさしぶり…。」
頭が真っ白になった。
なんで?
なんで?
今日は親友の永奈の彼氏さんに会いに来たのに………
どうして
どうして君がいるの…?
「…うん。ひさし…ぶり……」
何とかそうやって返すと藤咲はほっとしたように笑った。
その表情を見た瞬間、今朝見た夢を思い出しギュウと胸が締め付けられる。
久しぶりに会った藤咲はあの頃と随分変わっていた。
幼かった顔立ちは大人っぽく整っていて
黒だった短い髪は少し長めの明るい茶色に
同じくらいだった身長は見上げる程高くて
学ラン姿しか見たことがなかったから私服姿は新鮮で
でも……
(笑った顔だけは変わっていなかった)
この時どんな気持ちだったのかな…
side・慧
「……ひさしぶり…。」
頭が真っ白になった。
なんで?
なんで?
今日は親友の永奈の彼氏さんに会いに来たのに………
どうして
どうして君がいるの…?
「…うん。ひさし…ぶり……」
何とかそうやって返すと藤咲はほっとしたように笑った。
その表情を見た瞬間、今朝見た夢を思い出しギュウと胸が締め付けられる。
久しぶりに会った藤咲はあの頃と随分変わっていた。
幼かった顔立ちは大人っぽく整っていて
黒だった短い髪は少し長めの明るい茶色に
同じくらいだった身長は見上げる程高くて
学ラン姿しか見たことがなかったから私服姿は新鮮で
でも……
(笑った顔だけは変わっていなかった)