俺様ヤンキーに気に入られました。
「祐……。」
そう言って頬を伝った涙は布団に染み込んでいった。
久し振りに祐の夢見たな。
てか、俺以外の好きな人って………作れないよ。ムリに決まってんじゃん。
恋のしかたなんて忘れたよ。ずっと祐だけを見てたから。
……あぁ、もうこんな時間だ。
学校に行く支度をしなくちゃ。
遅刻したらいけないのに。
泣いちゃダメだよ。
麻美も享ちゃんも心配するから。
泣いちゃダメ、泣いちゃダメ。
そう頭では思っているのに、それに比例するかの様に、涙は出続けた。
祐、祐、祐。
今のあたしの頭の中を駆け巡るのは、祐ただひとりで。
会いたいよ、夢じゃなくて、現実で。
あの頃みたいに抱き締めて。
好きだよって囁いて。
………ムリ言ってごめんね……。
そう思いながら涙を拭った。
さて、学校へ行こうか。
…………遅刻じゃん。