俺様ヤンキーに気に入られました。
祐の夢を見たことは、二人にはナイショ。
無駄な心配かけたくないし。
「あ、麻美これ借りてたCD」
あえて、話しを反らす。
麻美は勘が鋭いから。
「ん?あぁ、はいはい。」
「ありがとね。」
「いえいえ♪」
キーンコーンカーンコーン――…
「チャイムなったし、戻るね~!」
「うん。」
ガララッと言う音と共に、先生が入ってきた。
……はぁ。
完全に気を使わせたな。
麻美も享ちゃんも、ごめんね。
二人にはいつも迷惑かけてばっかだなー。
二人が優しすぎなんだよ。
……あたしがバカすぎるんだ。
……ごめんね。
「……~ま、中島!!!中島椎菜ッ!!」
「え?……あ。」
「あ。じゃないよ、あ。じゃ。」
パシッと教科書で頭を叩かれた。
「痛いッ!!」
叩かれた場所を両手で押さえて、先生を軽く睨んだ。
「中島、罰として昼休み、この資料視聴覚室に持って行っとけ。」
「えぇ!………はぁい。」
そんなこんなで無事(?)に授業も終わり、あたしは一人で視聴覚室に向かった。