俺様ヤンキーに気に入られました。





祐の夢を見たことは、二人にはナイショ。

無駄な心配かけたくないし。


「あ、麻美これ借りてたCD」

あえて、話しを反らす。

麻美は勘が鋭いから。


「ん?あぁ、はいはい。」

「ありがとね。」

「いえいえ♪」


キーンコーンカーンコーン――…

「チャイムなったし、戻るね~!」

「うん。」


ガララッと言う音と共に、先生が入ってきた。

……はぁ。

完全に気を使わせたな。
麻美も享ちゃんも、ごめんね。


二人にはいつも迷惑かけてばっかだなー。
二人が優しすぎなんだよ。


……あたしがバカすぎるんだ。


……ごめんね。





「……~ま、中島!!!中島椎菜ッ!!」
「え?……あ。」


「あ。じゃないよ、あ。じゃ。」

パシッと教科書で頭を叩かれた。

「痛いッ!!」


叩かれた場所を両手で押さえて、先生を軽く睨んだ。

「中島、罰として昼休み、この資料視聴覚室に持って行っとけ。」

「えぇ!………はぁい。」

そんなこんなで無事(?)に授業も終わり、あたしは一人で視聴覚室に向かった。













< 14 / 55 >

この作品をシェア

pagetop