俺様ヤンキーに気に入られました。
「で、これどこ持って行くんだ?」
「……視聴覚室、です。」
それでもやっぱりファーストキスを奪われたショックは取れなくて、少し警戒気味で答える。
「視聴覚室ね。」
滝川琉生。
ヤンキーのクセに頭は良くて、イケメンだと言う噂を聞いたことがある。
まぁ、イケメンなのは認める。
180はある長身で色白な肌。綺麗な茶髪はきっと地毛なんだろう。手足も長くてがっちりとしている。
整った顔立ちにびっしりはえた睫毛。
しかも無敗の伝説を持つときた。
………これはモテるわ。
「何?」
見とれていると滝川琉生が話しかけてきた。
「へ?何が?」
急に何?って聞かれても、こっちが何?ですけど。
「さっきからずーーっと人の顔見て。何かついてる?俺の顔。
………あ、それか見とれてた?俺に。」
「へっ!!??な、何言ってんのっ//////!!??」
めっちゃ動揺してるー。
「マジかよ、図星とか……。((ボソッ」
「ん?何?聞こえない!」
ボソボソ言わないでハッキリ言いなよね。
「何でもない。ほら、視聴覚室。着いたぞ。」
前を見ると視聴覚室と書かれたプレートがあった。
「ホントだ。」
その中に入って資料を置いた。