俺様ヤンキーに気に入られました。
嫌い…いや、嫌いじゃない。



滝川君が何か言おうとしてたけど…今はそんなの関係ない!!


チラッと滝川君を見る。

何度見ても痛そう。


速く保健室行かなきゃ。


*******************


グイグイ引っ張って行くこいつ。

チラチラこっちを見ては、顔を少し歪めてすぐに顔を反らす。

見てて飽きない。


保健室に着いた。

「ほら、入るよ!」

コンコンっとドアを叩いてから開く。


「失礼しまー…あれ?」

保健室の中には、誰もいなかった。


「え"、先生いないの……?」

「今日は午後から出張。」

そう言うと、元々でかい目をさらに大きくするこいつ。

本当、見てて飽きない(笑)


「じ、じゃあ、あたしがするよッ!!」

少し不安そうに言うこいつ。

…可愛い。


「お願いしまーす。」

好きな女からの手当て♪

嬉しくて顔がにやける。


「滝川君て……Mなの?」

「は?」


テキパキと器用に手当てしながら、真顔で言うこいつ。

何で?

「こんなに怪我してるのに笑うなんて…ドMだ……。」

「ちげぇよ、バカ。」


とんでもない勘違いをするこの鈍感娘に取りあえず否定しとく。

色んな噂はたてられたけど…ドMキャラは勘弁だ。


「そうだよねっ!滝川君がドMなんて…考えたくもない。」


「はい、手当て終わり!!痛くなかった?」

「おぉ、いつの間にか終わってる!スゲェ、全然痛くなかった!」

誉めると顔を赤くしながら、俯いた。


そのまま小さく「あり、がと…ぅ。」と呟いたのを、見逃さなかった。









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