文学彼氏
「下の名前で呼んでいいですか」
「あ、どうぞ!」
「じゃぁ、…朔」
「っ、えへへ」
いちいち照れ臭くてでも刺激的で、全部が初めてな分、お互い手探り状態。
これから一生懸命
育んでいきたいと思った。
・・・・
「あ。瀬野くんここ覚えてる?」
「ん?ぁあ、この外灯の下ね、うん」
「懐かしいねー! でも意外と私たちの始まりの場所地味くないですかね」
「なに草原とかの方が良かった?」
「嫌だよすっごい
足チクチクするじゃん。
そんでなんで草原」
あれからもう半年は経った。
私たちの始まりは、地味だけど味のある外灯の下から始まり
この関係が続く限り私は
外灯の下を見ては思い出すのだろう。
あの夜のことを。
【外灯の下】
(でも外灯の下って蛾すごいからヤダ)
(瀬野くんそれ言っちゃダメ)