文学彼氏
――――――――――――…。
今日は金曜日。
金曜日といえば明日は休みだ。
なので、今日は瀬野くん家に
まっすぐ遊びにやってきた。
どんなに遅くなっても明日休みってだけで気は楽になる。
「(…瀬野くんまだかなあ)」
もらった合鍵でお邪魔し
自主勉などをしてその帰りを待つ。
―――ガチャ。
あ、帰ってきた!
「おかえりーっ!」
何も知らないあたしは
テンション高めにそう言うと
玄関までパタパタと
スリッパを鳴らしていった。
「ただいま」
…え、あれ。
なんかテンション低くない?
いや、それは毎日のことだけど。
なんか今日は特別テンション低いっていうか。