君を想う
仕事も恋愛も中途半端で、何もかもが上手くいかない時だった。



いろんな事をリセットしたくてここに来た。



ここでまた、会えるなんてね・・・・・。



「別に落ちている時だけ来ているわけじゃありませんよ~」



「お前が来るとだいたい悩み相談だろ、他に相談する奴はいないのか?」



「ふふっ、先輩聞き上手なんだもん」



「まぁ女ってもんは喋ればスッキリするものらしいからな


悩みに対する答えは求めてないんだろ?」



「随分女心を理解してますね」


「生徒で学んだよ・・・・」


先輩は頭を掻きながら笑った。



____その顔がずっとずっと好きだった____



そう・・・・ずっと。




「好きです・・・・。」



タバコであんなにギクリとしたのに何の反応もない


・・・・・そこが憎らしい。


「この景色・・・・。」



告白するつもりなんて・・・・・ないよ。



「好きだよ俺も」



なんでそんなにすんなり言えるんだよ!


「先輩・・・・結婚します。


先輩以外に・・・・相談できる人ちゃんといますから・・・・


もう・・・・ここには来ません。」



先輩は眩しそうに目を細め、息をゆっくり吸い込んだ。



「海じゃなくて・・・・先輩が好きでした。・・・ずっと」



そう告げ、海を見つめる先輩に屈んでキスをした。



「鍵をかけました。しまっておきます気持ち全部


・・・・・さよなら・・・・先輩。」




私はずっと海になりたかった。


あんなふうにあなたに見つめて欲しかった。



「加山・・・・幸せにな。」


先輩は頭を掻きながら優しい笑顔で笑った。



・・・・・ずるいよ先輩は・・・・・、。













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