【BL】空に咲く花
新道さんは前日に断ったんだ。
だって、やっぱり楓の隣じゃないと何にもはじまらないしね。
「なあ、手つながねぇ?」
「えっ・・・つなぎたいけどばれちゃうよ?」
いくら、両想いでうれしいとはいえ俺らはれっきとした男同士。
結婚も許されていないどころか人前でいちゃいちゃしているだけで他の白い目が痛い。
だから、手つなぎたくてもつなげないし。
キスだって、ハグだって・・・・!
いっぱい、したいのに。
「でも、これならばれないだろ?」
そういって、俺の膝と楓の膝の間で手を握った楓。
「・・・そうだね!楓・・・」
「何?」
「大好き・・・・だよ。」
俺は、みんなに聞こえないくらいの声で小さく囁いた。