【BL】空に咲く花
「わーいっ!海だぁぁ!」
俺は、どこまでも続く広い海に叫んだ。
みんなそれぞれの場所に散らばって楽しそう。
「ああ、・・・いやだな。」
一人を除いてはね。
「なんでそんないやそうな顔してんの?」
俺は、その例の方に聞いた。
楓だ。
なぜかさっきからすごく不機嫌。
「だって、焼けるだろ。」
焼けるって・・・
紫外線っていうことか。
まあ、そりゃあ焼けるだろうけどさ。
そして、楓は俺にめいっぱい近づくと俺より少々高い身長をかがめて囁いた。
「お前のきれいな肌が焼けるのが嫌なんだよ。」
「・・・・!」
はい、今度照れたのは俺でした。