今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
プロローグ
「それは…君が好きだから…。」
突然、私に向かって言う奴がいた。ダラダラ言わないで、こんなにストレートに言われたのは…初めてかも知れない。
「だったら…抱いてよ。そしたら付き合ってあげる。」
「…出来ない。」
少し…間をおいてからあいつはそう答えた。…今まで…私に寄ってきた男達は…皆、体が目当てだった。金持ち、そこいらのギャング気取りの奴…、口説き落とすまで時間を掛けるが…その後は皆…すぐに体を求めてた。男なんて所詮はそんなもんだと思ってたのに…こいつは違うの?…今までと同じだと思って、私を軽く見てると思ってカマをかけてみたのに…こいつの口から出てきた言葉は『出来ない』だった。でも…なんで悲しそうな顔になったんだろう…。
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