今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
急に現実に戻された。進行が遅れてるって言っても…、確実に進んでるんだ…。もう、薬だけでの緩和には限界だと…先生は色々と説明してくれた…。
「今すぐにって話しではないんですが…。」
「…はい。」
先生も申し訳なそうな顔をしていた。前に一度入院した時に覚悟はしてたけど…やっぱりそれでも心残りがあった…。


『~であるから…』
ただ…なんとなく授業を受けてた。あいつと逢うのは午後から…。平日は…学校に行かないとあいつに嫌な顔されるし。学校は暇つぶしみたいなもんだ。こんな日は…いつもあいつからメールはこない。メールがあるのは逢う時間の直前くらいだ。もう…慣れたけどね。
『ブーッ!』
バックの中から、携帯のバイブが鳴る音に気付いた。こんな時間に誰だ?どっかの馬鹿(男)か?…私は一応、あいつと付き合ってからは、他の男とは切ってた。…と言っても、メールとかの返事をしないくらいだけどね。それでも…何人かはしつこく送ってくる。とりあえず、私はバレない様に携帯を出した。
(あれっ?)
メールを送ってきたのは…あいつだった。こんな時間によこすなんて珍しい…。初めてかもしれない。『授業はちゃんと出て』なんてこの時間帯にメールを送ってこなかったあいつが…どうしたんだろ?私はメールを開いた。
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