今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
『SAE、ちゃんと勉強してる?』
なんだよ…なんて事ない内容だ。
『勉強してるかどうかはわかんないけど…、今、授業中だよ。』
私はそんな返事をメールした。…ちらっと周りを見ると…、みんな授業中にメールとかしてる。私もあいつと出会うまでやってたな…。それがなんて事ないって思ってたっていうか、考えてみたら面倒だったのかもしれない。だけど、今、この時間にメールがきて、前なら当たり前って思ってた事なのに嬉しかった。
『じゃあ…ちゃんと勉強しなきゃね!頑張って!』
すぐメールが返ってきた。私もまたメールを打つ。
『はいはい…。だったら…授業中にメールしないでね。』
アマノジャク…。昔に聞いた言葉。それが今の私だ。
『ごめん…。』
ほらね…。思った通りの返事。本当にあいつは真面目だ。 『冗談だよ。』
…ってメールを返した時、自分でもわかるくらいに私の頬が緩んでいた…。


『わかった。でも…とりあえず頑張って!また後でね!』
そんなメールを返して…僕は携帯をしまった。いつもならこの時間にはメールなんてしない。でも、今日はどうしようもなく…SAEに早く逢いたかった。それを伝えたくてメールしたけど…僕にはそれが出来なかった…。
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