今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
それに比べたら…きっと私の顔なんて…真っ赤になってるんだろうな…。
「…ねぇ、なんであんたここにいるの?」
ひと呼吸おいて…私はそう言った。他に聞く事がなかった訳じゃないけど…振られた女としたら妥当じゃないかな…?
「…少し体壊してさ。」
そんなツンケンした私の言葉に…あいつは笑顔で答えてくれた…。
「SAEこそ…なんで?しかもその格好…。」
そう言われ、私の格好を思い出し、また…顔が赤らんだかもしれない。
「ん…?友達と遊んでて…あんたのバイト先行って…。」
「そう…。」
嘘を言ってしまった。こんな格好で…合コンから逃げ出してきたなんて言える訳ないし…。でも…胸が苦しいよ…。
「友達と…合コン行ってた…。」
「えっ?」
言えないはず…言わないはずだった。それなのに言ってしまった…。だって…こいつの顔見たら…嘘が凄く苦しかったから…。
「…そう。」
なんで…私を振った立場なのに…そんなに沈んだ顔するの?言うんじゃなかった…。でも…言わなきゃずっと嘘を付いたままになる…。そんなの…嫌だったから…。
「何考えてんの?勘違いしないでよね。私はただ、友達に付き合っただけだし…そんなに軽くない!面白くなかったから抜け出してきたんだよ!」
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