今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

言って気付いたけど、抜け出してきた事も言ってしまった。何で私が言い訳っぽく…。でも…今度は嘘を付いてない。軽くない。本当に…こいつと出逢ってしまったから…。

「…そうなんだ。」
正直、合コンの話は辛かったけど、今…SAEがここに居るってだけで、嬉しかった。SAEがいる…たったそれだけの事なんだけど、本当に…。久しぶりでもないけど、ここにいるSAEの顔は前よりも綺麗に見えた。少しだけ、目が腫れぼったい気がするけど…前にもそんな事あったし…。
「なんか大変そうだね…腕。痛くないの？」
「ん～…ちょっと痛いけど大丈夫。」
SAEは僕の腕を見てる。『少し体を壊した。』にしては…大袈裟な点滴の数…。まだ、本当の事は言ってないし、悟られたくない。そんな気持ちがあった。僕は何でもない様にそう答えていた。…側にいた亜紀はなぜか笑っていた。
「やっぱり…違うね…。」
ボソッと…笑いながら亜紀は言った。
「？」
僕は理解出来ず…亜紀を見た。SAEも同じ様に…亜紀を見ていた。
「彼女来ただけで…私が何か言うより元気出たみたいだね！」
「ばっ…バカっ！」
つい…僕は亜紀に大声をあげてしまった。…でも、その通りかもしれない…。さっきまで声を出す気力さえなかったのだから…。