今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

自分で言ってすごく恥ずかしかった。何で私がそんな事を言ったかなんてさえ、私だってわかんない。もし…『素直』っていう感情が私にあったら…ちゃんと言えてたのかな…。あんな言葉じゃなく…『付き合って』って…。
「その時は…」
「なんてね。」
おかしかった。あいつ…真剣な顔で答え出してたから。でも…私は答える前に…笑ってはぐらかしてやった…。

「あんたのお姉さん…遅いね。」
二人きりになって…結構時間が過ぎていた。窓の外は少し暗くなっていた。こいつの姉さん…亜紀さんが戻ってこないお陰で…こいつと沢山話せたけど…あまりにも遅い。
「…本当だね。」
ふと…思い出したみたいにあいつは言った。
「そのうち帰って来るよ。」
そりゃそうだけど…当たり前の事だろ…。
「お待たせ！」
そんな時だ。部屋のドアが開いて…亜紀さんが戻ってきた。
「どこ行ってたんだよ。」
「どこって…ジュースを買いにだよ？」
あいつの言った事に亜紀さんはそう答え、なにもなかったみたいに私達にジュースを渡してきた。
「全く…どこまで買いに…んっ？」
「どうした？」
ジュースを渡されたあいつは…何かに気付いたみたいだった。
「亜紀…お前、部屋の外で聞いてた？」