今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

「もう！何なの!?ひとりで笑って！」
そんな事を考えながら、またSAEの顔を見ていた。言われて気付いたけど…笑ってたみたいだ。
「SAEは…優しいね！」
「バカ！」
からかうと、少し顔を赤くさせる。前から…少し感じていたけど…今までは隠してたみたいだけど…SAEは優しさを持っていた。少しづつ…それが見えてきた気がする。
「…少し休んだら？」
SAEは時計を見てそう言った。彼女が来てくれて…どれ位過ぎたんだろう？
「まだ…大丈夫だよ。」
体に痛みはなかったけど…少しだけ、疲れがあるって感じはあった。でも…まだ、SAEと話したい…それが僕の『大丈夫』の理由だった。
「だめ。私が来てから…結構時間過ぎたし…少し寝なよ。」 SAEはちゃんと時間を見てたみたいだった。
「えっ…もう少し…。」
「無理しないで寝てよ。」
無理なんかしてないのに…。でも…今、そんな事を言っても、『無駄』だって雰囲気を…SAEは出していた…。
「…わかったよ。」
結局…僕はそんなSAEに押し切られたみたいになってしまった。
「…ねぇ。」
「何？」
多分、すぐに寝れるって思ってたけど…不安だった。本当に小さな不安…けど、僕にとっては重大な事…。