今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

こいつは…ただ、体を壊しただけ。だから…ちょっと体調が悪いだけ。…すぐに退院出来るのに…。…もしかして『また離れてしまうかも…』そう思って、私が弱気になってるからかもしれない。死ぬワケなんてないし、もう離れてるのに…変な話だ。
「…ふぅ。」
そんな事を忘れたくて…私は窓を開けた。良い風が入ってくる…。外は…夕陽が沈みかけ…少し…闇に染まりかけていた。
（今の私…こいつの何なんだろ…。）
自分のしたい事をしたいだけ。ただ、そう思ってここに来たのに…また、そんな事を考えてた。こいつは…今の私をどう思ってる？そして私は？沈む夕陽を見ながら…なんか曖昧な自分が沈む気がした。ここにいて…居心地は悪くないんだけど…。…私はふっと…あいつの寝顔を見た。
（…まったく。）
なんか…私が振り回されてるのかな…？あいつの寝顔を見ながら考えていた。こんな事は初めてだって思っても…ムカつかない。それよりも…なんかドキドキしてる。
「…お前の責だ…。」
私は小声で言いながら…あいつの顔をそっと指で触れた。あったかい…。胸のドキドキをごまかすつもりだったのに…逆効果だな…。もっとドキドキしてしまった…。
「あっ…」
それは…あいつの唇に触った時だった…。