今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

「あっ…。」
「！」
声を出したけど…実際に出たのは…声にさえならなかったと思う。でも…二人は泣きながら笑っていた…。
「太郎～！」
情けない声を出して…亜紀はベッドに顔を埋める。SAEは…それを見てるだけで…何も言わない…。
「…苦しいよ。」
「あっ、ごめん！」
今度は声になった…。なんとかそう言うと…亜紀はすぐに体を起こした。…良く見ると…周りに何だかわからない機械？が沢山ある…。なんか顔に違和感あると思ってたら…酸素マスクまで…。…なんか最近、見たばかりの様な気がするけど…思い出せなかった。二人の様子と辺りの様子…。どうやら…僕はヤバかったらしい…。
「…亜紀さん、ちょっと…こいつと二人で話がしたい。」
僕が話せるのを確認したみたいに…SAEが亜紀に言った。…訴えたって感じかな…。
「えっ…でも…。」
「…お願いします。」
意識を取り戻したばかりで…亜紀はまだ、近くに居たいみたいだ。亜紀の気持ちが…分からないわけでもないのに…SAEにしては珍しい…。
「…わかった。少しだけだよ？私だって…。」
「…はい。」
SAEがそう答えると…不満そうな顔で…亜紀は部屋から出て行った…。