今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
…戻ってきた理由、心の中の引き出しにある。けど…出せない。もし、その答えを…引き出しから出したら…本当に私が私を認めなきゃいけなくなる…。…それは…私のルールを曲げる事…。
「…赤いよ。顔。」
あいつに笑いながら言われた。ここに戻ってきた…適当な理由が言えなくても…顔色は正直になってたみたいだ…。笑いながら…元気に見せてるだけかもしれない。それが…辛い…。

「僕は…SAEと一緒にいて、すごく楽しかったよ…。でも…それと同じ位…罪悪感があった…。死んでしまうのに…って。だから…あの時別れた…。」
「そんな体だから…抱けなかったの?」 僕の話を折るみたいに…だけど、それが確信だってみたいに…SAEに言われた。
「…あんた…本当にバカじゃない!?」
そして、呆れ顔をした『フリ』で話を続ける…。『フリ』…僕を見てるSAEの瞳には…涙が溢れてたからだ…。
「あんたに抱かれたって…何か変わる訳ないじゃん。あんたが死ぬ前に…『本当』に別れたかもしれないし…。残念だったね!もう…私の事…抱けないね!!」
SAEらしい言葉…。笑いながら言ってても…それがムキになってる様に見える。…SAEの想いは…隠してても…何となくわかっていた…。


< 182 / 214 >

この作品をシェア

pagetop