今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
 そう言えば…この家の人間とは…最近話した記憶すらないな…。
(…まだかな。)
いつもなら帰ってすぐ寝るだけなんだけど…私はあいつからのメールを待ってた。…何だかずっと待ってる気がする。待たされるって…、待たされた事がない私にとって…それは苦痛に思えてたけど…最初だけだった。そうじゃないって感じていたから。
部屋の中…照明は消してる。『私らしく』ないって他の奴らに笑われてしまうかもしれないけど…アロマキャンドルが灯ってる。いつの合コンか忘れたけど…その時に貰ったやつだ。毛布にくるまりながら…ぼ~っとその灯りを見る。こんな時間の使い方…ずっとなかったな…。そんな事をしながら時々携帯を見る…あいつの事を考えながら…。考えれば考えるほど…私はあいつの事を知らない。…誰だって最初はそうかもしれないけど…私は今まで気にした事がなかった。気にしなくても利用するには関係なかったし…。なんでこんなに気にするんだろ?
『ブ~ッ!!』
ようやく…携帯が鳴った…。…見た事のないアドレスからメールが届いていた…。

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