今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
(どうする…。)
僕はまだ迷ってた。本当に送っていいのかを。『付き合ってほしい』と言ったのに…これじゃ何も始まらない…。…本当に始めてもいいのか?…ここまできても…これが僕の性格なんだろうな…。
(よし!)
また…彼女から逃げるのは簡単だけど…、それじゃあこの先、限られた時間を全て逃げてしまうのと同じだろうと僕は思ってしまった。今、目の前にある事、今日、新しく見つけた小さな幸せを…僕は時間の許す限り大切にしなきゃならないんだ…。
(こうかな…?)
携帯のボタンを押す指が震えてる…。心臓がドキドキする…。僕はアドレスの文字をひとつずつ確認して…送信ボタンを押した…。

『さっきは色々どうも。名前教えてなかったよね?名前は太郎です。』
見た事のないアドレスは…あいつからのメールだった。初めて見るアドレス…でも間違いないだろう。私はすぐにアドレス帳に登録した。あいつ…太郎って言うのか…。
『って誰?』
すごく…私って性格悪い。あいつってわかってるのに…悪戯っぽくメールを返信してた。…ここで簡単に私の名前を教えるつもりはない。今日まで狂ってたペースを…私のペースに戻すんだ。
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